おいしく活発に!秋を健康に過ごすためには?【栄養だより2022年9月号】

栄養のはなし

秋の食材の周りに散らばっている紅葉とイチョウ
日本調剤の薬局(一部のみ)では、季節に合わせた健康情報をお届けする情報紙として、毎月「栄養だより」を配布しています。ご自身の食事や健康に興味を持ち、生活習慣を見直すきっかけにしてもらいたいという思いから、管理栄養士が健康に関する情報を発信しています。その中から一部内容を編集してご紹介します。


「食欲の秋」に食べ過ぎを防ごう!

暑かった夏も過ぎ、食欲の回復する秋がやってきました。「実りの秋」ともいわれ、夏の日差しを受け栄養をたっぷり含んだおいしい旬の食材が食卓に並び、つい食べ過ぎてしまう方も多いのではないでしょうか?食欲の増す時期だからこそ、ご自身の食欲を上手にコントロールするための方法を学び、食事を楽しみましょう!
日光と青空

秋に食欲が増すのはどうして?

日光を浴びると、私たちの脳は「セロトニン」と呼ばれる物質を分泌します。セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、「精神を安定させる働き」と「食欲を抑える働き」の二つの働きを持っています。

夏と比べて日照時間の短くなる秋にはセロトニンの分泌量が減少するので、食欲を抑える働きも弱くなり、食欲が増してしまうと考えられています。

セロトニンの分泌を促す4つの方法

では、そんな「食欲の秋」に食欲をコントロールするにはどうすればよいのでしょうか?ここではセロトニンの分泌を促すための4つの方法をご紹介します!
緑道をウォーキングする女性の後ろ姿

①からだを動かす

一定のリズムでの運動は、セロトニンの分泌を促します。具体的な運動法としてはウォーキングジョギングがありますが、日常生活でリズミカルに掃除機・モップがけを行うこともおすすめです。

マグロの刺身

②トリプトファンを摂取する

必須アミノ酸の一つである「トリプトファン」は、セロトニンをつくりだすための原料になります。トリプトファンはチーズバナナマグロなどに多く含まれているので、積極的に摂りましょう。

カーテンを開け、太陽の光を浴びている女性

③夜はよく眠り、朝は太陽の光を浴びる

良質な睡眠は、セロトニンの分泌を促します。また、朝起きた後に太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、不規則な睡眠によって減少しがちなセロトニンの分泌が正常に戻るといわれています。

ラベンダーのアロマオイルとキャンドル

④気分転換&リラックス

ラベンダーやカモミールの香りはセロトニンの分泌によいとされています。良い香りでリラックスし、気分転換しましょう。

乾燥させたきのことわかめ

食べ過ぎを防ぐための食事・調理のポイント

食事や調理の際には以下のポイントを押さえて食べ過ぎを防ぎましょう。


□食べる順番に配慮する

きのこや海藻などカロリーが低く食物繊維を豊富に含む食べ物を最初に食べると、血糖値の上昇が抑えられます。きのこや海藻類の後に、たんぱく質を多く含む主菜(肉や魚)、次に炭水化物の多い主食(ご飯)を食べるようにしましょう。


□かむ回数を増やす

食事をよくかんで時間をかけて食べることで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。また、食材を大きく切る、食感を残すように固めに調理することで自然とかむ回数がアップします。


「スポーツの秋」にエネルギー消費量を知ろう!

秋は涼しく、運動に適した季節でもあります。エネルギー消費量を簡単に計算する方法を学び、積極的に体を動かしてみませんか?

エネルギー消費量とMETs

人は日常生活に必要な家事などの活動を行うときと、運動を行うときにエネルギーを消費します。エネルギー消費量は運動の強さ(内容)によって異なり、「METs(メッツ)」という単位で表すことができます。METsは「静かに座った状態を1として、各活動が何倍のエネルギーを消費できるか」を表したものです。

どのような生活活動と運動が同程度のエネルギーを消費するのか、以下の表で確認してみましょう。

「同程度のエネルギーを消費する生活活動と運動」を示すMETsの表

METsを用いたエネルギー消費量の計算方法

活動による具体的なエネルギー消費量(kcal)は、「METs×体重(kg)×時間(h)×1.05」で求めることができます。


(例)体重50kgの人が0.5時間普通歩行した場合


3METs×50kg×0.5h×1.05=78.8kcal

日常生活における身体活動一つひとつをMETsに置き換えてみると、体を動かしエネルギーを消費できる活動が思っていたよりも身近にあることに気付かされます。運動の習慣を身に着けることは生活習慣病のリスクを低下させることにもつながりますので、まずは毎日10分体を動かしてみることから始めましょう!

管理栄養士のお悩み相談部屋

果物がおいしい時期でたくさん食べてしまうのですが、1日にどのくらいまでなら食べても大丈夫ですか?

果物は、ビタミンCやカリウムなどの補給に役立ちますが、過剰に摂取すると肥満につながる恐れがあります。目安としては、1日200g程度を摂取するのがいいといわれていますが、医師の指示がある方は指示に従いましょう。

果物200gを摂取するための目安数量と主な特徴

カゴいっぱいに盛り付けられている秋の果物

りんご
目安数量は小さめ1個です。高血圧予防に効果がある食物繊維カリウムを豊富に含んでいます。
目安数量は小さめ1個です。便を軟化させる作用のあるソルビトール(糖質)を豊富に含んでいます。
目安数量は中くらい1個です。風邪予防・疲労回復に効果があるビタミンCビタミンAを豊富に含んでいます。
ぶどう
目安数量は小さめ1房です。動脈硬化を予防し、目の疲れにも効果があるとされるポリフェノールを豊富に含んでいます。
また果物を摂るタイミングは朝がおすすめです。1日のスタートとなる朝に果物を適量摂ることで、就寝中に失われたビタミンCミネラルを速やかに補給することができます。朝食に果物を取り入れ、効果的に栄養素を補給しましょう!
  • 野菜を持ってる管理栄養士
    日本調剤の管理栄養士へのご相談は、処方箋をお持ちでない方でも、どなたでもご利用いただけます。病気というほどではないけれど、ちょっと健康のことが気になるな……食べ過ぎを防ぐ食事の摂り方について、もっと話を聞いてみたい!と思ったら、ぜひお気軽にお近くの日本調剤にお立ち寄りください。
栄養だより2022年9月号(PDF)

【参考文献】株式会社タニタ.”女性特有のホルモンバランスとダイエット”.https://www.tanita.co.jp/health/detail/18,株式会社世田谷自然食品.”健康法|リズム運動ではつらつと”.2020年9月14日.https://www.shizensyokuhin.jp/archives/articles/767,厚生労働省.”果物”.e-ヘルスネット.2018年10月26日.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-01-003.html,うるおいのある食生活推進協議会.”FACTBOOK -果物と健康-(六訂版)”.2018年8月.http://www.kudamono200.or.jp/booklet/pdf/factbook6_2.pdf,農林水産省.”主な果物の健康機能性”.https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/attach/pdf/iyfv-34.pdf,農林水産省.”aff(2018年10月号)”.https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1810/pdf/1810_all.pdf,農林水産省.”奥深いぶどうの世界”.https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1905_06/spe1_01.html,スポーツ庁.”「運動強度(METs)」で見る、効果的な身体活動は?”.スポーツ庁Web広報マガジンDEPORTARE.2020年10月23日.https://sports.go.jp/tag/life/mets.html,公益財団法人長寿科学振興財団.”運動強度とエネルギー消費量”.健康長寿ネット.2019年2月 1日.https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/undou-kiso/undou-energy.html (閲覧日:2022年8月23日)

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