腸内環境と生活習慣病の関係について学ぼう!【栄養だより2024年2月号】

栄養のはなし

聴診器と腸の模型
日本調剤の薬局(一部のみ)では、季節に合わせた健康情報をお届けする情報紙として、毎月「栄養だより」を配布しています。ご自身の食事や健康に興味を持ち、生活習慣を見直すきっかけにしてもらいたいという思いから、管理栄養士が健康に関する情報を発信しています。その中から一部内容を編集してご紹介します。

腸内環境と生活習慣病

腸内には、およそ100~1,000兆個もの細菌が生息しており、菌ごとに塊となって腸の壁に張り付いています。腸の壁に張り付いた細菌たちが花畑(フローラ)のように見えることから、この状態は「腸内フローラ」と呼ばれており、腸内環境を左右する腸内フローラは、生活習慣病と密接な関係があることが分かっています。

腸内環境と生活習慣病の関係について学び、生活習慣病のリスクを低減できる習慣を身に付けましょう。

お腹に手を当てる肥満気味の人

そもそも、「生活習慣病」って?

生活習慣とは、食事、運動、休養、喫煙、飲酒等の日々の習慣を指します。生活習慣病は、それらの習慣が発症や進行に関与する疾患の総称で、肥満症、高血圧症、2型糖尿病、脂質異常症、循環器疾患などが主な例として挙げられます。生活習慣病は死亡要因にもなりますが、生活の質を低下させ、活動的な毎日を送ることの妨げになることもあります。

腸内細菌のバランスと生活習慣

腸内には、善玉菌悪玉菌、そして、善玉菌と悪玉菌のうち優勢な方を味方する日和見(ひよりみ)菌が存在します。細菌のバランスは、生活習慣や年齢、ストレスなどの影響により日々変化します。生活習慣が乱れると悪玉菌が優勢となり、その結果、腸内環境が乱れ、生活習慣病などの疾患にかかるリスクが高まります。逆に生活習慣が整うと、善玉菌が優勢となり、消化吸収の補助や免疫力の向上などに役立つため、健康状態を維持しやすくなります。

腸内細菌のバランスは、善玉菌2:日和見菌7:悪玉菌1がよいとされています。

腸内環境を整える食事のポイント

腸内環境を整えたり、生活習慣病を予防したりするためには、食べ過ぎず、「もう少し食べたいな」と感じるくらいの腹八分目でとどめることが重要です。以下では、腹八分目に抑えるための3つのポイントについてご紹介します。
食事と時計

(1)1日3食、規則正しく食べる

欠食や、食事と食事の時間が空いた反動によって一度の食事で食べ過ぎてしまうと、消化不良を起こし、胃腸の不調や肥満のリスクにつながります。食事は1日3食、決まった時間に摂りましょう。

食事をする高齢女性

(2)よくかみ、ゆっくり食べる

早食いは胃腸に負担をかけ、腸内環境を乱す要因のひとつです。食事の際はひと口ごとに箸を置き、20回程よくかんで食べましょう。

きのこと野菜の炒め物

(3)食物繊維を積極的に摂取する

食物繊維はかみ応えがある食材に含まれていることが多いため、自然とかむ回数が増えます。また、食物繊維は善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えることを助けてくれます。食物繊維は、こんにゃくやきのこ類、海藻類のほか、玄米やもち麦、全粒粉パンなどの穀類や、ごぼうやにんじん、かぼちゃ、ほうれんそうなどの野菜類に豊富に含まれます。野菜類は、加熱することでかさが減り、多くの量を食べやすくなるため、効率的に食物繊維を摂取したい方は煮る・蒸すなどの加熱処理を行いましょう。

管理栄養士のお悩み相談部屋

食物繊維が豊富な食品以外で、腸内環境の改善に役立つ食品はありますか?

腸内環境を整えるためには、プロバイオティクスとプレバイオティクスを多く含む食品を積極的に摂ることをおすすめします。また、これらの食品を同時に摂ること(=シンバイオティクス)によって、より効果的に腸内環境を整えることができますよ。

腸内環境の改善に役立つおすすめ食品

プロバイオティクス

 生きた善玉菌を「腸内に届ける」食品のこと。

(例)ヨーグルト、チーズ、キムチ、みそ、納豆、ぬか漬けなどの発酵食品

プレバイオティクス

腸内の善玉菌を「育てる」食品のこと。

(例)海藻、果物、きのこ類、穀類、豆類、キャベツ、玉ねぎ、はちみつなど

シンバイオティクス

プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせたもの。

(例)ヨーグルト×バナナ、チーズ×アボカド、みそ×なめこなど

  • 野菜を持ってる管理栄養士
    日本調剤の管理栄養士へのご相談は、処方箋をお持ちでない方でも、どなたでもご利用いただけます。病気というほどではないけれど、ちょっと健康のことが気になるな……腸内環境を整える食事のポイントについてもっと知りたい方は、ぜひお気軽に、お近くの日本調剤までお立ち寄りください。また、薬局にご来局いただかなくても、オンライン栄養相談でも皆さまの食事・栄養をサポートしております。オンライン栄養相談をご希望の方は「栄養相談/認定栄養ケア・ステーション」を選択の上、お問い合わせください。
栄養だより2024年2月号(PDF)

【参考文献】厚生労働省.”腸内細菌と健康”.e-ヘルスネット.2019年3月4日.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html,一般社団法人日本生活習慣病予防協会.”少食とは”.https://seikatsusyukanbyo.com/monthly/syosyoku/about/syosyoku.php,公益財団法人長寿科学振興財団.”食物繊維の働きと1日の摂取量”.健康長寿ネット.2023年8月17日.https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html, sonomono.”腸内細菌を詳しく学ぼう”.https://labo.sonomono.jp/analysis/chonai-1/(閲覧日:2024年1月22日)

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