おいしく、楽しく、健康に♪間食を上手に活用しよう【栄養だより2023年8月号】

栄養のはなし

プリンを食べようとしている高齢女性
日本調剤の薬局(一部のみ)では、季節に合わせた健康情報をお届けする情報紙として、毎月「栄養だより」を配布しています。ご自身の食事や健康に興味を持ち、生活習慣を見直すきっかけにしてもらいたいという思いから、管理栄養士が健康に関する情報を発信しています。その中から一部内容を編集してご紹介します。

間食とは?

間食とは、食事(朝食・昼食・夕食)以外に摂取する食べ物と飲み物のことです。間食を摂ることで、食事だけでは足りない栄養素やエネルギーを補うことができるほか、生活の中の楽しみとして、心身のリフレッシュや気分転換にもつながります。誰もが「控えた方が良い」または「積極的に摂った方が良い」というわけではなく、ご自身の食事量や体調に合わせて、間食の内容や量、頻度、タイミングを工夫し、上手に活用しましょう。
もち麦入りのおにぎり

成人の間食の目安量と、コンビニで購入可能なおすすめ食品

成人の間食の目安量は、一般的に、1日の必要エネルギー量の1割程度にあたる200kcal/日程度とされています。コンビニで気軽に購入することができる200kcal前後の食品としては、エネルギーと食物繊維を補給できる、もち麦入りのおにぎり1個が挙げられます。他には、エネルギーとカリウム、カルシウムを補給できる、バナナ1本+ヨーグルト1個の組み合わせなども、コンビニで購入することができるため、おすすめです。

ライフスタイル別!間食の活用方法

さまざまな種類のドライフルーツ

毎日忙しく過ごしている人

ヨーグルトや牛乳、ドライフルーツなどを摂取することで、日本人が不足しがちな栄養素であるカルシウム食物繊維を補うことができます。

お皿の上にのったサンドウィッチ

夕食の時間が遅くなってしまう人

食事と食事の間隔は4~5時間が理想的だといわれています。それよりも時間が空いてしまう人は、おにぎりやサンドイッチなどを昼食と夕食の間に摂取することで、夕食の食べ過ぎや、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。

バナナ

スポーツをする人

運動前には消化が良く、素早くエネルギーになるおにぎりやバナナなどの糖質を、運動後には疲労回復を早めるカステラやきなこ餅などの糖質とたんぱく質を摂取すると良いでしょう。

間食をすすめたい人

一回の食事でたくさんの量が食べられない人、痩せが気になる人、体調を崩して食欲がない人は、食事の中で必要なエネルギーたんぱく質などの栄養素が不足している可能性があります。以下のような間食を摂り、不足しているエネルギーや栄養素を補いましょう。

プリン

1個あたり約190kcal

カステラ

1切れあたり約110kcal

バニラアイスクリーム

小さめのカップ1個あたり約200kcal

おやつを食べる子ども

また、成長過程の子どもは、おやつ(=間食)を摂ることで、1日3回の食事を補助することができます。おやつを摂る際は時間を決め、食べ過ぎを防ぎましょう。また、食事のリズムを崩さないよう、目安は1日200kcal以内とし、複数回に分けて摂ることも大切です。

管理栄養士のお悩み相談部屋

体重が増えたので間食を控えた方が良いと言われましたが、どうしても食べたくなってしまいます……。

間食を控える必要があるのにどうしても間食を摂りたくなる場合は、お菓子ではなく、自分に合った質の食品・量・頻度を選択することが大切です。

間食を控えた方が良い人

体重増加が気になる人、また、1日3食バランスよくしっかり食べられていてエネルギーや栄養素が充足している人は、間食を控えた方が良いかもしれません。食べ過ぎ防止のためにまとめ買い(ストック)はせず、よくかんでゆっくり食べることで、1回で食べる量をコントロールしましょう。週1回のご褒美として、間食を食べていい日を決めることもおすすめです。

また、間食を摂る場合は、低エネルギーかつ糖質や脂質、塩分が多すぎない以下のような食品を選びましょう。

素焼きのナッツ類

25g程度(片手1杯分)で約150kcal

カカオ成分の多いチョコレート

20g程度(個包装3~5枚分)で約120kcal

ヨーグルト(低GI食品)

100~200g程度(1/4~1/2パック分)で約150kcal

GI:食品に含まれる糖質の吸収度合いを示す値である、グリセミックインデックス(Glycemic Index)の略。GI値が55以下の食品は「低GI食品」と呼ばれ、GI値が低い食品ほど血糖値の上昇が緩やかになるといわれている

  • 野菜を持ってる管理栄養士
    日本調剤の管理栄養士へのご相談は、処方箋をお持ちでない方でも、どなたでもご利用いただけます。病気というほどではないけれど、ちょっと健康のことが気になるな……自分の食事量や体調に合う間食について、もっと話を聞いてみたい!と思ったら、ぜひお気軽に、お近くの日本調剤までお立ち寄りください。また、薬局にご来局いただかなくても、オンライン栄養相談でも皆さまの食事・栄養をサポートしております。オンライン栄養相談をご希望の方は「栄養相談/認定栄養ケア・ステーション」を選択の上、お問い合わせください。
栄養だより2023年8月号(PDF)

【参考文献】日清オイリオグループ株式会社.”補食は練習前後に正しくとりましょう”.https://www.nisshin-oillio.com/sports/body/03.html,厚生労働省.”間食のエネルギー(カロリー)”.e-ヘルスネット.2019年6月14日.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-013.html,農林水産省.”おやつの意味を知りましょう”.https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/oneday/idea2.html,株式会社明治.”教えて!チョコせんせい!”.https://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/chocokoka/howto/,大塚製薬株式会社.”血糖値とGIの関係性”.https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/glycemic-index/glucose-level/,香川県.”糖尿病を予防するには”.https://www.pref.kagawa.lg.jp/kenkosomu/yobou/tounyounavi/measure.html(閲覧日:2023年7月11日)

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