あ行

医薬分業

患者さまの診察、薬剤の処方を医師が行い、医師の発行する処方箋に基づいて、経営的に独立した存在である薬剤師が調剤や薬歴管理、服薬指導を行うという形でそれぞれの専門性を発揮して医療の質の向上を図ろうとする制度。

オンライン服薬指導(新設)

パソコンやスマートフォンなどの情報通信機器を用いて、薬剤師が患者さまに服薬指導をすること。これまで対面での服薬指導が義務付けられていたが、薬機法改正により、2020年9月から一定の要件下において、オンライン服薬指導が全国で解禁となった。

2020年4月~2022年3月

点数

薬剤服用歴管理指導料4

情報通信機器を用いた服薬指導を行った場合
オンライン診療により処方箋が交付された患者さま
原則3カ月以内に対面で服薬指導を行った患者さま
①服薬指導計画を作成し、計画に基づき実施
②オンライン服薬指導を行う薬剤師は、原則として同一の者
③お薬手帳により薬の服用歴や服用中の医薬品について確認

43点
月1回まで

在宅患者訪問薬剤管理
指導料

在宅患者オンライン服薬指導料
訪問診療の実施による処方箋が交付された患者さま
在宅医療のための訪問を月に1回行っている患者さま
①薬剤師1人につき、在宅患者訪問薬剤管理指導料1~3までと合わせて週40回に限り、週10回を限度として算定できる
②服薬指導計画を作成し、計画に基づき実施
③オンライン服薬指導を行う薬剤師は、原則として同一の者
④訪問診療を行った医師に対して、情報提供を文書で行うこと

57点
月1回まで

か行

かかりつけ薬剤師

2016年4月に行われた調剤報酬改定に伴い、かかりつけ薬剤師制度が開始された。これは、国が定める一定の要件をクリアした薬剤師の中から、患者さまが希望の薬剤師を1名のみ 指名し同意書に署名を行うことで、担当薬剤師が継続して薬の説明や相談を行う制度であり、かかりつけ薬剤師になるためには、事前に地方厚生局への届出が必要。

  1. 薬剤師が服薬情報を一元的に把握 担当薬剤師が、他の医療機関・薬局で受け取った薬、市販薬、健康食品、サプリメント等をまとめて把握。重複や相互作用について確認し、薬の服用や避ける必要のある食べ物なども含めて注意点等のアドバイスを行う。 
  2. 体調変化の確認や薬の残薬調整 担当薬剤師が、過去の服薬記録や副作用歴等も含めて、服用後の薬の効果や体調変化についても継続的に確認を行う。必要に応じて医療機関への疑義照会や副作用・服薬状況のフィードバックを行う。また、多数の残薬が発生している場合は、 次回の処方日数の調整を実施するなど服用薬の整理も行う。 
  3. 夜間・休日の対応や相談 担当薬剤師は、患者さまの服薬状況や体調変化を継続して把握することで、薬の適正使用や健康維持に関する相談等に対応。緊急の場合には、携帯電話による夜間・休日の対応を実施。 
     

基準

1. 保険薬剤師として3年以上の薬局経験があること

2. 当該保険薬局に週32時間以上勤務していること

3. 当該保険薬局に1年以上在籍していること

4. 薬剤師認定制度認証機構の研修認定を取得

5. 医療に係る地域活動の取り組みに参画

6. パーテーションで仕切られた独立したカウンター(2020年4月より追加)

 

かかりつけ薬剤師指導料

患者さまが指名した薬剤師(かかりつけ薬剤師)が患者さまの服薬情報を一元的・継続的に把握したうえで服薬指導を行った際に算定される指導料。

  2018年4月~2020年3月 点数 2020年4月~2022年3月  点数
かかりつけ薬剤師指導料
  • 薬局経験3年、在籍1年、週32時間以上勤務
  • 研修認定薬剤師の資格取得
  • 医療に係る地域活動の取り組みに参画
73点
  • 薬局経験3年、在籍1年、週32時間以上勤務
  • 研修認定薬剤師の資格取得
  • 医療に係る地域活動の取り組みに参画
  • パーテーションで仕切られた独立したカウンター
76点

 

かかりつけ薬剤師・薬局

「患者のための薬局ビジョン」では、かかりつけ薬剤師・薬局に求められる3つの機能について説明されているが、かかりつけ薬局には施設基準等がなく届出は不要。かかりつけ薬剤 師・薬局に求められる仕事は対人業務が中心であり、主な業務は基本料1以外の薬局が地域支援体制加算を算定するのに必要な9項目。厚生労働省は2025年までにすべての薬局を かかりつけ薬剤師・薬局へ再編することを目標としている。

患者のための薬局ビジョン

厚生労働省が2015年10月に発表した指針。これは、地域包括ケアシステムの中で、薬局が服薬情報の一元的・継続的な把握や在宅での対応を含む薬学的管理・指導などの機能を  果たし、地域で暮らす患者さま本位の医薬分業の実現に取り組むための指針であり、今後の調剤薬局が進むべき方向性と求められる機能が示されている。

出典:厚生労働省「患者のための薬局ビジョン」

健康サポート薬局

かかりつけ薬剤師・薬局の基本的な機能を有し、地域住民による主体的な健康の維持・増進を積極的に支援する薬局。 保健所へ事前の届出が必要。厚生労働省は2025年までに、 健康サポート薬局を1万から1万5,000件まで登録することを目標としている。 
基準 

  1. 地域包括ケアシステムの中で、医療機関や介護事業者など他職種と連携 
  2. 健康サポート薬局に係る研修を修了し、5年以上の実務経験を有する薬剤師の常駐 
  3. 個人情報に配慮した相談窓口 
  4. 薬局の外側と内側における「健康サポート薬局」の表示 
  5. 要指導医薬品等、介護用品等の取り扱い
     

健康チェックステーション

日本調剤の薬局店舗内に併設された、健康相談や健康度測定ができる専用スペースであり、予防や未病に取り組むことで、地域住民の健康をサポートする機能を持つ。
※「健康チェックステーション」は日本調剤株式会社の登録商標。

後発医薬品・ジェネリック医薬品

医薬品の有効成分そのものに対する特許(物質特許)期間の終了後、他の製薬会社が同じ有効成分で製造・供給する医薬品。法令等では後発医薬品と称されるが、当社グループでは ジェネリック医薬品と呼んでいる。「ジェネリック」とは「一般名」の英語genericによる。

後発医薬品調剤体制加算

後発医薬品を積極的に調剤する薬局を対象に調剤基本料に 加算される報酬。後発医薬品の一層の使用促進を図るため改 定のたびに算定基準が引き上げられてきている。

 

2018年4月~2020年3月

点数

2020年4月~2022年3月

点数

後発医薬品調剤体制加算1

75%以上

18点

75%以上

15点

後発医薬品調剤体制加算2

80%以上

22点

80%以上

22点

後発医薬品調剤体制加算3

85%以上

26点

85%以上

28点

 

  • 2018年4月~2020年3月
    後発医薬品の調剤数量割合が20%以下の場合は、調剤基本料を2点減算
     
  • 2020年4月~2022年3月
    後発医薬品の調剤数量割合が40%以下の場合は、調剤基本料を2点減算

さ行

在宅医療

体が不自由などの理由で通院が困難である患者さまのご自宅に薬剤師が訪問し、お薬の説明から服薬状況の把握・管理を行い、医師や看護師など多職種と連携して医療を行うこと。

敷地内薬局

2016年10月に薬局と医療機関の構造的な独立性に関する規制が緩和されたことに伴い、病院の敷地内に薬局の出店が可能となった。最も病院との連携が可能であり、高度医療への 対応が求められる。一方、調剤基本料が門前薬局よりも低く設定されている。

自動薬剤ピッキング装置・全自動PTPシート払出装置

日本では、患者さまが服用する薬はPTPシートに封入されていることが一般的である。薬局では人によるPTPシートのピッキング業務が行われている。2つの機械は、カセットにPTPシートを収納しており、処方データを送信することにより必要数のPTPシートを取り揃える機械として普及が始まっている。

診療報酬改定

わが国では、保険診療の対価としての報酬は厚生労働省によって「診療報酬点数表」として医科、歯科、調剤それぞれに定められている。また薬剤の価格は「薬価基準」として定められている。診療報酬は、2年に1度の改定が行われる。

た行

地域支援体制加算

かかりつけ薬剤師が機能を発揮し、地域包括ケアシステムの中で地域医療に貢献する薬局について、夜間・休日等の地域支援の実績等を踏まえた評価として2018年4月の診療報酬改定に伴い新設。

  2018年4月~2020年3月 点数 2020年4月~2022年3月 点数
地域支援体制加算
  • 基本料1の場合
    以下を全て満たすこと

①麻薬小売業者の免許
②在宅医療 年1回以上
③かかりつけ薬剤師の届出・ 管理薬剤師は薬局経験5年、在籍1年、週32時間以上勤務

 

  • 基本料1以外の場合
    1年に常勤薬剤師1人当たり、以下全ての実績を追加

①夜間休日の対応実績 400回
②麻薬指導管理加算の実績 10回  
③重複投与・相互作用等防止加算等の実績 40回
④かかりつけ薬剤師指導料等の実績 40回
⑤外来服薬支援料の実績 12回
⑥服用薬剤調整支援料の実績 1回
⑦単一建物診療患者さまが1人の在宅薬剤管理の実績 12回
⑧服薬情報等提供料の実績 60回

35点
  • 基本料1の場合
    以下①~③を全て満たし、④⑤のどちらかを満たすこと

①麻薬小売業者の免許
②在宅医療 年12回以上
③かかりつけ薬剤師の届出
④服薬情報等提供料の実績 年12回以上
⑤地域の他職種連携会議への出席 年1回以上

・管理薬剤師は薬局経験5年、在籍1年、週32時間以上勤務

 

  • 基本料1以外の場合
    以下①~⑨のうち、8つを満たすこと

(①~⑧:常勤薬剤師1人当たりの年間回数、⑨は薬局当たりの年間回数)
①夜間休日の対応実績 400回
②麻薬の調剤実績 10回
③重複投与・相互作用等防止加算等の実績 40回
④かかりつけ薬剤師指導料等の実績 40回
⑤外来服薬支援料の実績 12回
⑥服用薬剤調整支援料の実績 1回
⑦単一建物診療患者さまが1人の在宅薬剤管理の実績 12回
⑧服薬情報等提供料の実績 60回
⑨地域の他職種連携会議への出席 年1回以上

38点

 

調剤基本料

薬剤師が処方箋受付1回につき「薬局で調剤を行うこと」に対して支払われる報酬。その薬局がかかりつけ機能を果たしているか、特定医療機関の発行する処方箋応需の集中度、チェーン薬局であるか、などにより点数に差がある。

2020年度改定(変更点は太字で表示)

処方箋受付回数 処方箋集中率 点数
調剤基本料1 調剤基本料2、3、および特別調剤基本料以外 42点
調剤基本料2 月2,000回超~4,000回 85%超 26点
月4,000回超 70%超
月1,800回超~2,000回(追加) 95%超
特定の医療機関から月4,000回超
調剤基本料3-イ 同一グループで月35,000回超~40,000回(追加) 95%超 21点
同一グループで月40,000回超~400,000回 85%超
調剤基本料3-ロ 同一グループで月400,000回超 16点
  2018年度改定 2020年度改定
要件 処方箋集中率 点数 要件 処方箋集中率 点数
特別調剤基本料
  • 病院と不動産取引
  • その他の特別な関係
95%超 11点
  • 医療機関
    (診療所を含む)
    と不動産取引
  • その他の特別な関係
70%超 9点

 

2018年度改定

  • かかりつけ機能に係る基本的な業務が年10回未満は調剤基本料を50%減

 

2020年度改定

  • かかりつけ機能に係る基本的な業務が年100回未満は調剤基本料を50%減

調剤報酬改定

診療報酬改定のうち、調剤にかかわる報酬改定を指す。調剤報酬は、2年に1度の改定が行われる。

調剤料

薬の調剤に対する点数(費用)のこと。処方日数によって点数が決まっている。

処方日数 1~7 8~14 15~21 22~30 31~
2018年4月~2020年3月 5点/日(平均27点) 4点/日(平均61点) 67点 78点 86点
2020年4月~2022年3月 28点 55点 64点 77点 86点

電子お薬手帳

処方された薬の情報・記録を一元的に管理し、薬の飲み合わせによる副作用や重複を避けるための手帳アプリ。スマートフォンなどで記録ができる。当社では電子お薬手帳「お薬手帳 プラス」アプリを自社開発している。複数の会社が独自の製品を展開しているが、日本薬剤師会が提供する相互閲覧サービスに参加している会社の製品は他社の製品であっても情報の相互閲覧が可能。

は行

ハイブリッド型薬局

駅前や商店街等に出店し、特定の医療機関の処方箋に限らず比較的広い地域からの処方箋を応需する面対応薬局と、複数の医療機関が集まった医療モールに入居し、それぞれの医療 機関から処方箋を応需するMC型(Medical Center型)薬局 の両方の機能を兼ね備えた薬局。
※ハイブリッド型薬局は日本調剤株式会社が使用している薬局タイプ名

派遣法

正式名は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」。派遣で働く方の権利を守るために、派遣会社や派遣先企業が守るべきルールが定められている法律。派遣先の同一の事業所に対し派遣できる期間が定められるなど、法律の改正が行われている。

フォーミュラリー

医薬品の有効性・安全性など科学的根拠と経済性を総合的に評価して、医療機関や地域ごとに策定する医薬品の使用指針のこと。良質で低価格な医薬品の使用指針に基づいて、標準薬 物治療を推進することを目的としている。地域フォーミュラリーの普及が進むことで、ジェネリック医薬品の使用が促進され、医療費の増加抑制が期待されている。欧米諸国ではすでに導入されており、日本でも一部で導入され始めている。

ま行

門前薬局

病院の付近にあり、主としてその病院の処方箋を応需する調剤薬局。ただし正式な定義は存在しない。多くの医療機関の処方箋を応需したり、在宅医療に参画したりするなど、かかりつけ薬剤師・ 薬局としての機能を果たすものもある。

や行

薬価改定

保険診療の中で使用される薬品の価格は、「薬価基準」として公定価格が定められている。新薬については年に4回、後発医薬品については年に2回の「薬価基準収載」が行われ、保険診療に使用できることになる。2年に1度、医療機関、薬局への市場流通価格の調査(薬価調査)に基づく薬価改定が行われている。2019年10月には、消費税が8%から10%に引き上げられると同時に薬価改定が実施された。2020年4月からは毎年薬価改定が実施される予定。

薬剤服用歴管理指導料

薬剤師が患者さまに安全にお薬を使用していただくために必要な情報の収集・分析・管理・記録や、お薬のお渡しの際の説明に対して与えられる報酬(点数)のこと。

2018年4月~2020年3月 調剤基本料
1
調剤基本料
1以外
2020年4月~2022年3月 調剤基本料
1
調剤基本料
1以外
6カ月以内の
再来局
お薬手帳あり  41点 53点 3カ月以内
再来局
お薬手帳あり 43点
お薬手帳なし 53点 お薬手帳なし 57点
6カ月以内の
再来局でない
お薬手帳
あり/なし
3カ月以内
再来局でない
お薬手帳
あり/なし

 

薬機法一部改正

2019年3月19日に薬機法改正案が国会に提出され、2019 年11月27日に可決・成立しました。2020年9月より段階的に施行されることが決定しています。薬局に関する動きとしては、 2020年9月から、オンライン服薬指導が広く実施されます。これまでは、国家戦略特区のみで許可されていた遠隔服薬指導とは別に、ビデオ通話によるオンライン診療を行った処方箋が対象であり対象地域は全国へ広がります。また、糖尿病の重症化予防や慢性頭痛など、対象となる疾患も拡大しています。 また、2021年8月からは薬機法により薬局の機能が定められ、都道府県知事の許可により、看板等へ機能別の表示が可能になります。これにより、患者さまが自分に適した薬局を選択できるようになります。

 

地域連携薬局
入退院時や在宅医療に他の医療機関と連携して対応できる薬局
 ■ プライバシーに配慮した構造設備(パーテーションなど)
 ■ 入院時の持参薬情報の医療機関への提供
 ■ 医師、看護師、ケアマネジャー等との打ち合わせ(退院時カンファレンス等)への参加
 ■ 福祉、介護等を含む地域包括ケアに関する研修を受けた薬剤師の配置
 ■ 夜間・休日の対応を含めた地域の調剤応需体制の構築・参画
 ■ 麻薬調剤、無菌調剤を含む在宅医療に必要な薬剤の調剤
 ■ 在宅への訪問


専門医療機関連携薬局 
がん等の専門的な薬学管理に他の医療機関と連携して対応できる薬局
 ■ プライバシーに配慮した構造設備(パーテーション、個室その他相談ができるスペース)
 ■ 入院時の持参薬情報の医療機関への提供
 ■ 医師、看護師、ケアマネジャー等との打ち合わせ (退院時カンファレンス等)への参加
 ■ 専門医療機関の医師、薬剤師等との治療方針等の共有
 ■ 専門医療機関等との合同研修の実施
 ■ 患者さまが利用する地域連携薬局等との服薬情報の共有
 ■ 学会認定等の専門性が高い薬剤師の配置

出典:厚生労働省提出資料(2019年5月)より当社作成