「逆流性食道炎」の原因は?

健康まめちしき

近年、生活習慣の悪化やストレスなどが原因となり、逆流性食道炎を発症する人が増加しています。症状に心当たりのある方は、ご自身の生活習慣、特に食習慣を確認するところからはじめてみましょう。

こんな症状があったら、「逆流性食道炎」かも?

胸やけやお腹の張りが気になったら一度チェックしてみましょう。のどの痛みや耳の痛みなど、一見関連しないような症状もみられます。

胸やけ

みぞおちから胸の下にかけて、焼けつくような、しみるような違和感がある。

胃もたれ

食べた物がいつまでも未消化で残り、もたれたような感じがする。

胸が痛い

胸が締めつけられたような強い痛みを感じることがある。

お腹が張る

便秘でもないのに、お腹がパンパンに張ったような感じがする。

耳の違和感

耳の奥のあたりに痛みを感じたり、ときには耳鳴りがすることがある。

声がかすれる

声がかすれたり、言葉のすべりが悪くなったり、高い声が出にくくなったりする。

せきが出る

急にせき込んだり、しつこいせきが続いたり、気管支炎のような症状が出る。

のどの違和感

のどに痛みを感じたり、イガイガしたり、食べ物を飲み込みにくく感じたりする。

呑酸・げっぷ

すっぱい胃酸が口の中にこみあげてきたり、げっぷが頻繁に起こったりする。

自分の症状に合ったお薬を飲みましょう。

お薬には、逆流する胃酸を抑えるもののほか、食道の粘膜を保護したり、機能を改善するものがあります。お薬によって作用する場所が異なるため、自分の症状に合ったものを選ぶことが重要です。

1. 消化管の粘膜を保護する「粘膜保護薬」

食道(消化管)の粘膜を覆い、逆流した胃酸から食道が荒れるのを守る。


主な成分

スクラルファート、セトラキサート、ソファルコン、テプレノン、トロキシピド

効く症状

げっぷ、胃痛、胸やけ、胃もたれ、胃の疝痛

2. 食道の機能を改善する「消化管運動機能改善薬」

食道(消化管)の運動機能を改善し、胃酸を胃に押し戻す働きを助ける。


主な成分

トリメブチン

効く症状

胃もたれ、腹部膨満感、食欲不振

3. 胃酸の分泌を抑える「胃酸分泌抑制薬」

胃壁細胞の受容体にアセチルコリンやヒスタミンが結合するのを抑制する。   


主な成分

<H2ブロッカー>ファモチジン、ラニチジン、ニザチジン

<M1ブロッカー>ピレンゼピン

効く症状
げっぷ、胃痛、胸やけ、胃もたれ

4. 胃酸を中和する「制酸薬」

逆流した胃酸を中和させ、食道(消化管)の粘膜の損傷を抑制する。


主な成分

炭酸水素ナトリウム、水酸化マグネシウム、沈降炭酸カルシウム

効く症状

げっぷ、胃痛、胸やけ、胃もたれ

お薬のことでわからないことがありましたら、遠慮なく薬剤師にご相談ください。

※ 本コンテンツは、日本調剤が発行した啓発小冊子Vol.6「逆流性食道炎」の内容に基づき再構成されたものです。

※ 特定の医薬品を推奨するものではありません。ご本人が自覚される症状等がある場合は、早めに医師・薬剤師へご相談ください。

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