歯周病と糖尿病の関係とは?歯の健康を考えよう!【栄養だより2020年11月号】

栄養のはなし

歯の模型
日本調剤の薬局(一部のみ)では、季節に合わせた健康情報をお届けする情報紙として、毎月「栄養だより」を配布しています。ご自身の食事や健康に興味を持ち、生活習慣を見直すきっかけにしてもらいたいという思いから、管理栄養士が健康に関する情報を発信しています。その中から一部内容を編集してご紹介します。

いい歯の日と世界糖尿病デー

日本歯科医師会では11月8日を「いい歯の日」、世界保健機関(WHO)では11月14日を「世界糖尿病デー」と定めています。

生活習慣病である歯周病と糖尿病は相互に悪影響を及ぼすため、この機会に歯の健康について改めて考えてみましょう!

歯周病と糖尿病

歯周病とは

生活習慣病の1つである歯周病は、歯の周囲に付着する汚れ(プラーク)に含まれる細菌によって歯茎(歯肉)に炎症が起こり、歯を支える骨が溶けていく病気です。成人が歯を失う最も多い原因であり、厚生労働省によると40歳以上の日本人の半数以上が歯周病にかかっていると言われています。初期症状は自分では気付きにくいのでチェックリストで確認してみましょう。

歯周病チェックリスト


□ 歯がグラグラする

□ 歯肉が時々腫れる

□ 口臭が気になる

□ 歯磨きのときに出血する

□ 硬いものがかみにくい

□ 朝起きたときに口の中がネバネバする

□ 歯肉が下がって歯と歯の間にすきまができてきた

チェックリストに1つでも当てはまった方は歯周病にかかっている可能性があります。

また、次のような方は歯周病にかかりやすいことが知られています。


 ●歯の磨き方が悪い方

 ●45歳以上の方

 ●喫煙者

 ●妊娠中の方

 ●糖尿病を患っている方


少しでも気になる方は歯科医院を受診することをおすすめします。

歯周病と糖尿病の関係性

「歯周ポケット」と呼ばれる歯と歯肉の隙間でプラークが増殖すると炎症が起こり、出血や膿が生じます。そしてその炎症物質が歯周ポケットから体内に入り、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きを弱くするため、血糖コントロールが難しくなります。血糖値の上昇は歯を支える骨を脆弱化させるため、糖尿病を患っている方は歯周病が重症化しやくなると言われています。歯周病と糖尿病はこのように、相互に悪い影響を及ぼし合う恐れがあることを覚えておきましょう。
歯周病と糖尿病の相互作用の図

歯周病の治療を行うことで、相互作用で糖尿病が改善する可能性があるとも言われています。


●関連リンク

血糖値の上昇を防ぐ!食事のコツ【栄養だより2019年11月号】

知ってる!?8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動

  • 歯の模型と歯ブラシ
    「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です。歯を健康に保つためには、むし歯・歯周病予防が重要です。歯ブラシによるブラッシングのほか、汚れの残りやすい場所には歯間ブラシ、デンタルフロス等の歯間清掃具を正しく使用し、定期的に歯科医院でチェックを受けましょう。

歯を健康に保つためのポイント

●よくかんで食べよう!

硬い食品や食物繊維が多く含まれる野菜などかみごたえのある食品を食べることで、唾液の分泌が増えます。唾液には口腔内を清潔に保つ働きがあります。


●口腔内に汚れを残さない!

1日中だらだらと食べ続けたり、口腔内に食べかすが残っている状態が続くと虫歯ができやすくなります。食べた後は歯磨きをするフッ素で口をすすぐ、キシリトールなど虫歯菌のえさになりにくい甘味料が含まれるお菓子を選ぶなどの工夫をしましょう。

おすすめ栄養素

カルシウム
歯の原料になる

牛乳・乳製品、小魚、桜エビ、大豆製品などに多く含まれています。

たんぱく質
歯の土台をつくる

肉類、魚類、卵、大豆・大豆製品などに多く含まれています。

ビタミンA
歯のエナメル質を強化

レバー、ウナギ、緑黄色野菜などに多く含まれています。

ビタミンD
カルシウムの吸収を助ける

魚介類、きのこ類などに多く含まれています。

ビタミンC
歯茎の形成に役立つ

野菜類、果物類などに多く含まれています。

管理栄養士のお悩み解決部屋

オーラルフレイルって何のことかしら?

オーラルフレイルとは、口腔(オーラル)機能が衰えると全身の虚弱(フレイル)につながるという考えで、「口を介して起こる体の衰え」を意味します。健康を保つためにセルフチェックをしてみましょう!
あなたは大丈夫!?オーラルフレイルチェック
オーラルフレイルチェック表

合計点数
0~2点
オーラルフレイルの可能性は低い
3点
オーラルフレイルの危険性あり
4点以上
オーラルフレイルの危険性が高い
合計点数が3点以上の方はオーラルフレイルの危険性があるため気を付けましょう!
栄養だより2020年11月号(PDF)

【参考文献】公益社団法人 日本歯科医師会."いい歯の日".https://www.jda.or.jp/enlightenment/poster/iiha.html,厚生労働省."歯周疾患の有病状況".e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-03-004.html,厚生労働省."歯周疾患の自覚症状とセルフチェック".e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-03-003.html,厚生労働省." 8020運動とは".e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-01-003.html,国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター."歯周病と糖尿病の深い関係".http://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/070/040/01.html,株式会社ダイエー."健康な歯を作る".http://www.daiei.co.jp/food/qa/023.html,公益社団法人 千葉県栄養士会."歯の健康と食生活".https://www.eiyou-chiba.or.jp/commons/shokuji-kou/health_and_diet/hanokenkou/,株式会社ロッテ."老化はお口から。 ~オーラルフレイルとは~".噛むこと研究室.https://kamukoto.jp/kamukoto-kisochishiki/758,特定非営利活動法人."口腔ケア!健康を脅かすオーラルフレイルと歯周病の話" https://www.kaigoyobou.org/useful_blog/2983/

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