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2018.11.30 UPDATE

特集

認定薬剤師

外来がん治療認定薬剤師として、専門知識を活かす薬剤師たち。

日本調剤では、高度薬学管理を担う薬局として、外来がん治療認定薬剤師の取得支援を行っています。2018 年3 月に認定を取得した、日本調剤 柏の葉公園薬局の2 人を特集します。(写真左:川﨑祐介/写真右:下村直樹)

★インタビュー映像も公開中★

※本コンテンツは、OSCE/実務実習での学びに使える人気書籍「薬剤師業務の羅針盤」の「1章 医療者としてのコミュニケーション」とリンクするオンラインコンテンツです。現場で活躍する先輩が「羅針盤」として登場し、医療コミュニケーションのあり方を解説します。本書のほかのオンラインコンテンツ (患者さまの生活と実際/調剤の基本/感染対策 )についてはこちらよりご視聴ください(外部サイトにリンクします)。

 

【外来がん治療認定薬剤師とは】
日本臨床腫瘍薬学会(JASPO)の認定制度。取得には、筆記試験や講習参加、がん患者さまへの介入症例提出(10 症例)等が必要です。日本調剤では、講習参加費や試験費用の補助、学会発表の日程管理等のサポートを行っています。


【日本調剤 柏の葉公園薬局】
外来がん治療認定薬剤師を取得した2名が在籍する日本調剤 柏の葉公園薬局は、国立がん研究センター東病院の門前薬局。がん患者さまが多く来局され、個人情報に配慮した投薬口や個室も用意しています。

Q認定を取得しようと思ったのはなぜですか?
(下村)がんセンター前の薬局なので、がん患者さまが多く来局されます。患者さまや、門前の病院の先生方と接する上で、専門知識を持ちたいとずっと考えていました。あとは病院実務研修の経験も刺激になったと思います。病院との連携をより強化して、がん患者さまをフォローしたいと考えました。 ★病院実務研修についてはこちら

(川﨑)門前の病院の先生方が病薬連携にも積極的で、 月に1 度勉強会を開いてくれている環境は大きかったと思います。高度薬学管理を担う薬剤師として必要な知識を身に着けたいと考えました。また、前職は病院に勤めていたのですが、がん治療についてここまで深く勉強してはいませんでした。日本調剤に来てからの方が、がん治療に関して断然勉強していると思います。

Q認定取得にあたり、大変だったことはどんなことですか?
(下村)筆記試験は過去問の開示がないので苦労しました。学会が開催する試験対策セミナーをもとに勉強を続けました。単位を集めるのに必要なセミナー参加費や試験費用は、会社の補助もあったので助かりました。また、提出する症例は介入事例ですので、基本的に治療に対し何かしら介入し医師等と協議する必要があります。10症例のうち、8つは化学療法、2つは緩和ケアの事例を提出しました。受診間にテレフォンフォローを行い副作用の症状を確認するなど、積極的に治療に介入していきました。

(川﨑)症例提出は一番大変だった点ではありましたが、この時勉強したことが現在に活かされ、抗がん剤治療を受ける患者さまに対してできるサポートが増えたと思います。実際に介入した事例としては、経口抗がん剤が開始になった初回の患者さまは特に不安に感じていらっしゃる方も多いので、服用開始後のday3~6あたりの服用状況を電話で確認しました。そのなかで必要な情報はトレーシングレポートで医師に共有したり、吐き気止めの種類の提案を行ったりもしました。このフォローは現在でも継続して行っています。


【薬局内には掲示プレートを設置。専門知識をもつ薬剤師に相談できることを周知しています。】

Q認定を取得したことは、現在どのように活かされていますか?
(下村)専門的な知識をもつ薬剤師の存在は、精神面でも患者さまの支えになると思います。時には、1 時間くらいかけて不安や悩みをお聞きしながら、薬の説明や治療選択の提案を行うこともあります。「あなたと話せてよかった」と言っていただけると、本当の意味で薬剤師としての仕事ができたと感じます。また、例えばグレード1の食欲不振であったとしても、患者さまがどれほど食事に対してプレッシャーがあって、受診と受診の間で不安な気持ちを抱えているのか、というのは病院側も把握できていないことも多いそうです。私たち薬局薬剤師が、たとえグレード1の副作用だったとしても、患者さまの日常のなかでフォローしていく。そうして患者さまが少しでも安心して治療が続けられるようになれれば、かかりつけ薬剤師としての意義を果たせるのかなと思います。

(川﨑)副作用の説明だけでなく、実際にどんな症状が出ているかまで気づけるようになりました。患者さまの手を見るだけで状態の変化が分かったり、抗がん剤の皮膚障害が軟膏の使い方でどれほど変わるかを話せたり…「この薬剤師なら大丈夫」と安心していただけるような指導をしなければと思っています。また、今後は自分と同じように認定取得を目指す人のフォローができればと思っています。専門知識をつけることは自信にもなりますし、仕事の幅も広がります。学生さんには、自分が強化したい分野の勉強をしっかりできる環境、またそれを発揮できる場所やフォローがある職場を選んでもらえたらと思います。