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2021.02.12 UPDATE

週刊!薬剤師ブログ

外来がん治療認定薬剤師2021.02.12

認定取得のために大切な要素~取得者が今思うこと~

●外来がん治療認定薬剤師を取得するための「環境」

日本大学を2009年に卒業、新卒で総合病院に就職し、6年務めた後日本調剤に転職してきました、川﨑祐介と申します。病院では大腸がんと血液腫瘍の患者さまのみ何例か携わりましたが、がん患者さまへの継続的なフォローと言う部分ではほぼ未経験でした。
日本調剤に入社後はがんセンターの門前である柏の葉公園薬局に勤務することになり、2年ほど勤務した頃に外来がん治療認定薬剤師の取得を志し、2018年に合格しました。

勤務する薬局は千葉県柏市にある、国立がん研究センター東病院の門前薬局。患者さまのほとんどががんセンターからの処方せんをお持ちになるがん患者さまです。(※薬局の詳しい紹介はこちらのページにも掲載しています!)

一般的に外来がん治療認定薬剤師を取るために一番難易度が高いのががん患者さまへの介入症例10例の提出かと思いますが、私の場合はこの環境のおかげで短い期間で数多くのがん患者さまの対応をさせていただくことができ、症例の作成もスムーズに行えました
この認定は薬局薬剤師は取得者が少ない(日本調剤の取得者25名という数字は調剤薬局・ドラッグストア業界内でNo.1です)のですが、大型門前などの環境でないと症例を集めるのが難しいことが大きな理由ではないかと思っています。その点、私の薬局を始め、門前店舗が多く高度な処方せんに触れる機会が多い日本調剤の薬剤師は恵まれた環境にいると感じます。
もちろん、そうした薬局のスタイルや用意された制度を活かせるかどうかは自分の努力次第でもありますが、強化チームなどで周りからも刺激を受けられて、いい環境だなと思います。

●認定を取得して様々なことに変化が生まれた

認定取得後は、採用活動のお手伝いで学生さんと話す機会も増えましたが、「認定を取得するとなにか変わりますか?」とよく聞かれます。
これは私が感じていることですが、まずは患者さま対応の質。認定を取るために勉強していたら知識がついて、色々と患者さまへアドバイスできることが変わってきました。やらないといけないことは認定の取得有無に関わりませんが、やはり自分が成長したことでサポートできることは増えたと思います。
外部から認定されている薬剤師に指導された方が患者さまは安心や信頼につながる気もするので、感覚的ですが以前よりも信頼関係をより構築できている患者さまが多くなっている印象はあります。

加えて連携先の連携医療機関の薬剤師、在宅業務での訪問診療医・訪問看護師など様々な職種の方々とも信頼関係を築きやすくなっていると感じています。医療機関と連携した患者さまのフォロー、在宅医療への参画など、保険薬局に求められることが多くなってきている中、多職種連携がスムーズに行えるようになることは、認定取得のメリットだと感じます。

また認定取得者としては、以前の記事で登場していた髙橋さんも言っていたように、後進の育成に関わるようになりました。認定取得強化チームの一員になって、経費面のサポートが充実しても、じゃああとは各々頑張ってね!…だと厳しいですよね?私も正直何をすればいいのか、だれに相談すればいいのかも分からない状態で苦しかった時もありました。
そこで私から提案させていただく形で、チーム内でのオーベンネーベン制(先輩が後輩の指導役になる制度)を開始しました!
オーベン(先輩)は単位取得状況の把握や介入事例の査読、アドバイスをします。ネーベンには「がんの患者さまが来局されたら相談して」と伝えて、電話で患者さまのフォロー計画を一緒に考えたりしています。また介入事例作成の進捗状況を把握し、環境面で問題がありそうなメンバーがいれば、店舗の異動を検討してもらったり、がん患者さまが多い店舗へ決まった日・期間に応援へ行き事例を作成していく、というやり方を提案する場合もあります。環境面でのサポートについても配慮するようにしています。

●会社としての専門性の成長を支えることが一つの使命

あとは全体での底上げを目的として月一で店舗での勉強会などを開催していたのですが、認定取得強化チーム向けの講義もやり始めています。標準治療や副作用マネジメントの講義、介入の成功事例を共有といった内容で、がん患者さまに対してどう介入していけばいいのかを理解して、自店舗の服薬指導に活かしてもらう。という感じの勉強会です。

また、メーカーからの取材対応や、メーカー主催の勉強会の講師など、通常業務とはまた別のつながりもできてきました。
認定を取ってから、普段の業務以外にもさまざまな仕事に関わる機会が増え、非常に充実しています
私が日本調剤に入社した当時は認定や専門性についてはあまり意識していませんでした。認定取得のための環境があるという点は強みですが、専門性に関しては会社としてまだまだこれからだと思っています。認定取得者が主導者になり、会社全体で専門性を高めていけるよう活動していくことが自分の使命とも感じています。

●対人業務が求められる時代の薬剤師として

認定取得に必要な10症例も大学病院や総合病院の前の店舗などでないと厳しいというのは先ほどもお話しましたが、そもそも患者さまが来なければ症例は集まらないし、自分じゃどうにもならないですよね。サポート体制が整っているっていうのはすごく大事なことです。
病院で一定期間病院業務を経験する病院実務研修、認定取得者による研修、がん以外には15ステップアップなどの教育制度が豊富にあり、日本調剤は学ぶ環境がとても整った会社だと思います。
これから薬剤師は対人業務へという時代ですので、知識のない薬剤師は淘汰されてきます。薬剤師として働いていくのであれば必ず継続的に勉強していかなきゃいけないので、自分に合った教育制度がある会社を選ぶようにするといいと思います。もちろん制度に甘えるだけじゃなくて、自分で努力をする必要はあります。

職場選びのポイントってあると思いますが、教育の部分はやっぱり大事ですよ!ということをお伝えしたいです!できれば数年後、皆さんと一緒にがん患者さまのサポートができたら嬉しいです。