特集

速報!新人研修レポ3

実践!スキルを磨く、挑戦の第3週目

4月2日の入社式を皮切りに始まった、約1か月の新人集合研修。現在、研修の真っ最中の新人たちの日々を最速レポート!その充実の内容を4週にわたってご紹介します。研修前半で医療人としての心構えや各学習項目の基礎知識を習得した新人たち。後半戦の第3週目は、本番を意識した実践的な内容が多数!知識が深まり、「できる」を実感する楽しさ。一方、焦りや不安も感じているようで…

苦手克服!PC研修

昨年のアンケートで、特に「増やしてほしい」と意見が多かったのが「パソコン研修」。苦手意識を持つ新人が多く、今年は講義時間・日数を増やして実施しました。少人数グループに絞ってゆっくり丁寧に進行。1クラス40名ほどの新人に対し講師は4~5名配置され、すぐに質問できるように考慮されていました。

検査値データ表示機能には驚きの声も
日本調剤は大学病院や総合病院からの処方せんが多いため、臨床検査値が記載された処方せんを応需する機会も少なくありません。そこで、薬歴とリンクして検査値が見られるシステムも搭載されており、異常値があれば赤く反転されます。さらに、薬品名をクリックするだけで添付文書が見られるシステムには、「実習先にはなかった!」「便利!」と驚きの声もあがります。


【音声認識システム「アミボイス」も実践。漢字入力に手間のかかる漢方薬は、「メーカー+〇番」と言うだけで漢方薬名が入力され、新人もびっくり!薬歴入力にかかる時間が圧倒的に削減されます】

薬局現場と連携した「システムの充実」は、日本調剤の強みの一つ。検査値やトレーシングレポート等の取り組みも、運用するシステムが追いつかなければ効果は半減してしまいます。日本調剤は業界では珍しく、調剤システムを自社開発しているため、現場でのニーズを素早く共有し、より使いやすいよう日々開発が進んでいます。

妥協のない服薬指導のために。
「薬剤師の質」は服薬指導に表れるといっても過言ではありません。相手のニーズに合わせた提案や、患者さまの立場に立った指導ができるよう、「外用薬の使い方」プログラムでは、講義で知識を得るだけでなく、実際に実物を手にとり、匂いや貼った時の感触を確かめてみます。


【貼付剤は実際に試してみることで、患者さまの立場に立ったプラスアルファの指導ができるように。さらに「腰の曲がったご年配の方だったら、どうやって貼ればよい?」なども想像しながら使用感を確かめていきます。】

特に小児の場合は「はがす時に痛いから嫌!」といって使用を嫌がってしまうことも。メーカーによって特徴も異なるため、患者さまのニーズに応じてジェネリックへの変更を提案することも必要です。さらに、「心臓の薬は心臓の上に貼るの?」「かぶれないようにするには?」「もしはがれてしまったら?」など現場を想定した質問への対応の仕方も学びます。

“最後”を担う責任。鑑査ロールプレイ

「このまま、患者さまにお渡しして良いのですよね?」

鑑査を終えた新人たちに、講師は繰り返しこの言葉を投げかけました。

鑑査ロールプレイでは、錠剤・水剤・散剤・一包化それぞれの鑑査演習を行い、「鑑査時にチェックすべき項目を漏れなく確認できたか」「間違いや疑義照会すべき点がなかったか」を確認し、鑑査の流れ・手技を習得します。

鑑査演習では、いくつかの「間違い」がわざと用意されていました。

「さっきのミス、気が付かなかったとしたら、どうなると思う?」と、新人たちを見回して講師は続けます。「“たぶん大丈夫”とか“一応確認しました”では患者さまにお渡しできません。鑑査は最後の砦です。自らの名前で鑑査印を押す、その責任。仲間のミスは自分が止める、という気持ちで臨んでください」

調剤過誤防止プログラムで、何度も過誤の怖さを討論してきた新人たち。繰り返しロールプレイを行い、真剣な表情で仲間とフィードバックを行う姿。医療人としての心がしっかりと育っているようでした。


【「100%自信をもってお渡しできる、というにはまだ力が足りなかった。でも、過誤を防ぐために全力でやりたいと思った」と新人たち。そのまっすぐな眼差しが印象的でした】

目標が見えたからこそ。感じる焦り。

「ちゃんと薬剤師になれるのかな」

研修が折り返し地点に差し掛かったある日、新人がポツリとつぶやきました。“本番”を意識する ― つまり“時間”と“質”を意識した実習を多数行っていく研修中盤。手応えを感じる一方、プロとして患者さまの前に立つことへの焦りを覚え、少し落ち込んでいた様子でした。そんな新人たちに研修講師は…

「焦りを感じるのは、それだけ目標が見えたから。薬剤師としての責務を考え、もっと患者さまに貢献したいという気持ちが強くなったからこそ。きっと、研修序盤には“できていない自分”にも気づけていなかったはず。大丈夫、目標と課題をしっかり持てた人は、これからちゃんと伸びていきます」

これまでたくさんの新人を育ててきた教育専任スタッフ。この1か月間の研修をつくるために、半年以上の月日をかけてきました。新人の成長をあたたかく見守りながら、薬剤師として患者さまの前に立てるよう、残り1週!最後まで全力で向き合います。


【ロールプレイ後の新人同士のフィードバックの内容も、より洗練されてきました。同期から刺激を受け、助け合いながら研修の日々を乗り越えていきます。】


【「これだけ量をやっているのだから、できるだけ吸収して、患者さまの前に立ちたい」「残り1週間は、今まで習ったことを着実に定着させたい」と新人たち。焦りや不安を感じながらも、最終週に向けて、しっかりと前を向いていました。】

Memorial photo

研修3週目の金曜日の夜。ホテル周辺のおしゃれなイタリアンバルにワイワイ入っていく新人の姿が…。どうやら、いくつかの班で集まって飲み会をするようです。覗いてみると…つい2、3週間前に知り合ったとは思えない仲良しぶりで、すっかり意気投合の様子!「明日はディズニーランドに行くんです!」と新人たち。研修中の真剣な表情とのギャップがすごい…。あまりのはしゃぎぶりに、思わずクスッとなってしまいました。

■Next
新人研修レポ4「同期がいたから。共に過ごした、かけがえのない日々~研修最終週~」
https://www.nicho.co.jp/shinsotsu/cat3/freshman-training4

■Back number
新人研修レポ1「全国の同期と共に!ドキドキの第1週目」
https://www.nicho.co.jp/shinsotsu/cat3/freshman-training1
新人研修レポ2「医療人へ。“気づき”の第2週目」
https://www.nicho.co.jp/shinsotsu/cat3/freshman-training2

LINEで最新情報配信中!