週刊!薬剤師ブログ

ジョブチャレ®体験記2022.01.20

患者さま一人ひとりに心を込めて

日本調剤の社員として病院勤務を経験できる「社外ジョブチャレンジ制度」。今回は、実際に「ジョブチャレ®」を経験し現在は店舗に戻り活躍を続けている小峰さんにインタビューしてきました!


(小峰丈さん/「ジョブチャレ®」で総合病院に勤務した後、現在は日本調剤の店舗で活躍中!)

●「ジョブチャレ®」先での業務内容について教えてください!

「ジョブチャレ®」では、2年4ヶ月ほど総合病院で勤務し、調剤業務だけでなく病棟業務も経験することができました。私の担当していた病棟は、脳神経外科、泌尿器科、救急診療科、整形外科、代謝内科などさまざまな診療科があり、主な業務内容としては、持参薬の鑑別と継続する処方の提案、新規処方の服薬指導や配役カートへのセット、処方の有無の確認(継続する処方を医師がオーダーしてくれているかの確認)を行っていました。中でも持参薬の鑑別は特に印象に残っている業務の一つです。患者さまがお持ちになる薬を見て、「持ち帰られた薬ってこんなに服用されずに残っているものなのか」と何度も痛感しました。どんな患者さまでもご自宅に大量の残薬がある可能性がある、ということを改めて強く認識し、薬剤師が問題意識を持ち適切な指導をしていく重要性への理解が深まる機会でした。

●病院スタッフの方との関わりについて教えてください!

病院スタッフと関われる機会は多かったと思います。薬剤師は25人ほど在籍しておりましたが皆仲が良く、協力し合う雰囲気の中で仕事ができました。病棟の看護師長さんも非常にバイタリティー溢れる方で、その方に引っ張られてテキパキと責任感を持って仕事をするスタッフが多かったと思います。自分も身が引き締まりました。
持参薬の継続処方の提案は、主治医が承認することで初めて処方オーダーとして成立するようになっているのですが、その内容をどこまで精査してくれるかは医師によって差があります。入院の契機と関連するか、患者さまの現在の状態に必要か、ポリファーマシーへの意識など注目するべきポイントは様々です。そのため、それぞれの医師の方のお考えも考慮した上で処方提案することが必要でしたので、チーム医療を意識する良い機会になったと思います。
看護師の方とのやりとりでは、経鼻栄養チューブや胃ろう造設後など薬剤の投与経路が変更となった患者さまに対して、内服薬の剤形変更や簡易懸濁の可否に関する相談をいただくことが多くありました。薬が正しく服用され、しっかり薬効が発揮されるようにするためのフォローはまさに薬剤師の職能を発揮できたところだと感じます。

●病院スタッフの方とのやりとりで印象に残ったことがあれば教えてください!

緩和ケア病棟を担当している薬剤師の方に付いて勉強させていただく機会があり、その際担当の薬剤師の方に「こういう病棟だから明日になったらもう会えないかもしれない。だから患者さまとお話しする時は“また来ます”と最後に必ず言うようにしている」と言われ、薬剤師としての矜持を垣間見たような気がしました。薬局で対応した患者さまが突然亡くなってしまうようなことは稀だと思いますが、処方の内容によっては一期一会の方もいるはずです。どのような患者さまが相手であっても心を込めて、悔いのないように対応しようとする気持ちを忘れずにいたいと思います。

●店舗に戻った今、「ジョブチャレ®」の経験が活きていると感じることを教えてください!

病院勤務を経験したことで、処方から患者さまの既往歴が読み取れるようになったと思います。降圧剤や高脂血症治療薬、抗血栓薬、インスリンなど、外来で同じ処方が何ヶ月も続いている場合であっても「この薬はこのような経緯で追加になったんだろうな」と推測できる範囲が大きく広がったと実感しています。既往歴を推測できるということは、それだけ患者さまの今の状態に寄り添った服薬指導に繋がることだと思います。これからも患者さま一人ひとりに向き合い続けていきたいです。

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