週刊!薬剤師ブログ

外来がん治療認定薬剤師2023.02.10

自信を持って向き合える資格

日本調剤には、【外来がん治療認定(専門)薬剤師】【緩和薬物療法認定薬剤師】【地域薬学ケア専門薬剤師(がん)】の認定取得を目指す「認定取得強化チーム」があり、様々なサポートを受けることができます。
中でも、日本調剤における外来がん治療認定薬剤師の在籍数は、調剤薬局・ドラッグストア業界最多の48名であり、薬局薬剤師の取得者のうち約4分の1が日本調剤の薬剤師です。
そこで今回は、外来がん治療専門薬剤師の友國さんにインタビューしました!
(友國さんは外来がん治療認定薬剤師を取得後、5年以上の実務経験かつ「日本臨床腫瘍薬学会がん診療病院連携研修」を修了するという要件を満たし、現在は外来がん治療専門薬剤師として活躍しています。)

●これまでのキャリアについて教えてください!

2014年に新卒で日本調剤へ入社しました。最初に配属された総合病院前の店舗で薬剤師の基盤となる部分を一通り学んだ後、2016年に在宅に特化している店舗へ異動となり、在宅医療に邁進する傍ら、初めての管理薬剤師も経験しました。その後、結婚を機に拠点を移し、大学病院前の店舗へ異動となり、そこで外来がん治療認定薬剤師の資格を取得しました。

●認定取得を目指したきっかけを教えてください!

エリアマネージャーからの提案がきっかけです。大学在学中からがんに興味があり、元々は病院薬剤師を志望していましたが、実務実習で経験した薬局での在宅医療が非常に面白く、薬局薬剤師に志望変更しました。日本調剤へ入社後は在宅医療を中心に取り組んでいましたが、結婚を機に異動した店舗が大学病院前であったためがん患者さまが多く、学生時代にがんの研究をしていた経験から、外来がん治療認定薬剤師の取得を目指してみないかとエリアマネージャーにお声がけいただきました。外来がん治療認定薬剤師になることで、がん患者さまにも医療従事者の方にもより一層信頼していただけますし、これまで培ってきた在宅の経験が活きていると感じる瞬間も多々あり取得して良かったなと思います。

●認定を取得する前と後で変わったことはありますか?

患者さまへの対応としては特に変わりませんが、自分の気持ちの面ではより自信を持って向き合えるようになったと感じます。また、名刺に外来がん治療認定薬剤師であることを記載しているため病院薬剤師の方やクリニックの方とお会いした際に、より専門的な話ができています。

●認定取得強化チームのサポート内容について教えてください!

サポート内容は主に4つあります。

【研修・勉強会】
日本調剤には「がん指導薬剤師」の認定を取得している方が在籍しています。がん化学療法に関する書籍の編集にも関わっているがん治療のスペシャリストです。外来がん治療認定薬剤師の取得要件に「がん患者さまへの介入事例を10症例提出する」という試験内容がありますが、作成した症例は全て「がん指導薬剤師」の査読を受けることができます。またその際にアドバイスを受けることもできるためより理解が深まり、認定試験の通過率も上がりやすくなります。
他にも、調剤室・注射剤室・混注・製剤室・DI・病棟業務などを学べる「病院実務研修」への参加や社内外での勉強会・講習会など学ぶ機会が多くあります。

【情報共有】
合格者の提出症例や試験対策資料をいつでも閲覧可能な状態で提供しています。認定強化取得チームにもオーベン・ネーベン制があるので、合格者から直接アドバイスをもらうこともできます。例えば症例作成の際には、介入の仕方や作成のコツなど、メールや電話、Zoomを使用してきめ細やかなサポートを行っています。

【進捗管理】
外来がん治療認定薬剤師の取得要件である「がん領域の講習・研修を60単位以上履修」を満たすため、講習会のお知らせや単位取得状況の進捗を管理しています。他にも提出書類や試験までのスケジュールも管理しており、資格取得に集中できる環境を整えています。

【費用支援】
単位取得に必要な講習会や学会の参加費・交通費、試験受験費用など取得にかかる費用は全額会社が負担します。また、休日の学会参加の場合は振替休日も与えられます。

●外来がん治療認定薬剤師の資格を取得するうえで大変だったことは何ですか?

症例集めです。ただ、日本調剤は門前・敷地内薬局が多いため、薬局の中でも比較的症例を集めやすいと思います。また、資格を取りたいからという理由だけで病院への就職を目指すのはもったいないと考えています。私の場合、認定取得強化チームに所属している間は店舗責任者を他の方にお願いし、勉強に専念できるよう会社が体制を整えてくれました。また、試験前は有給休暇を取得させていただき、最後の追い込みもしっかりできました。このように認定取得のサポート制度が充実している企業もありますので、認定を取得するために就職先の幅を狭める必要はないと思います。

●外来がん治療認定薬剤師として、認定取得強化チームに対してサポートを行っていることはありますか?

支店ごとの勉強会を実施し、各店舗からの症例査読に協力するなど、若手薬剤師たちが認定取得を目指せる環境づくりを行っています。また、近隣にある他社の薬局薬剤師にもお声がけし、定期的な研修会を開催できるようにしました。ゆくゆくは病院薬剤師の方もお招きし、症例のディスカッションができるまでに発展させたいと取り組んでいます。

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